私の本棚 その4 〜「児童養護施設の子どもたちの生活過程―子どもたちはなぜ排除状態から抜け出せないのか―」〜

書類作成やら打合せの時間が増える旅立ちの春。そうした中施設に出向いてフィールドワークをしたり、インタビュー調査をしたり、細々とではあるけれど、研究の時間を捻出。その調査の過程で、重要な示唆を頂けそうな本を1冊紹介。

谷口由希子著『児童養護施設の子どもたちの生活過程―子どもたちはなぜ排除状態から抜け出せないのか―』明石書店 2011


随分前に購入し、実は何度も読み直している。当初の購入動機は、子どもの生活過程に着目した研究というのはあるようでないため、こういう研究は本当に大事だよね、というある種の共感もあっての購入だったように思う。以前にも、当ブログでちょっとだけ感想を綴っている(2012年5月18日 当事者の叫び)のだけど、近々にも思うところを書き綴りたいと考えている。

今はどういう視点で読み込みをしているかと言えば、児童自立支援施設、肢体不自由児施設との課題の異同という点だ。いわゆる養護問題を援助実践においてどのように認識しているか、それぞれ長い経過と特徴がある。「施設」という大きな括りでは語ることのできそうな児童福祉施設だけれども、養護施設以外の施設に対する注目度は極めて低い。施設での実践の意義と課題を探るためにも、子どもの生活過程、援助実践のあり様を児童養護施設以外の施設でも探ることは、とても重要なことだと考えている。


あともう1つ付け加えるならば、自分自身の生活過程の振り返りだろうか。改めて、自らの児童期の暮らしぶりを思い返すことで、何か今後の研究等につなげられないかな、というちょっと身勝手な動機だ。


少し自分に課題を課さないとこのブログが単なるつぶやきだけになりそうなので・・・。がんばって読み込もう。