帰ってきました日本。 〜韓国との領土問題、中国の反日デモから考えたこと〜

何か帰ってきたら、日中関係が悪化の一途。


中国は領土を巡っては武力衝突も辞さない覚悟なのだろうか。それとも日本はそんな強硬に出れないと踏んでいるのだろうか。どっちにしても、しばらくは日中関係は負の時期に突入した。しばらくは互いに引けないだろうな。中国での反日デモでは毛沢東の写真を掲げている姿もあったりで、真に領土問題に主張をしているという印象が余り感じ取ることはできない。大勢としては、過渡期にあるともいえる中国。中国の不安定化は、それこそ世界経済にも影響がある。隣国である中国は重要視しなくてはならない。とはいえ、依存度を経済関係において強めれば、それこそ足元を見られる。それこそ経済政策の面からも中国依存から脱却するような政策が必要だ。


韓国についても、竹島をめぐって争いは激化。メディアで韓流自粛が徐々に進む。韓流ブランドを日本で展開することは、韓国にとっても有益なことだった。今回の事態は、その韓流ブランドの日本展開に多大な冷や水になっている。領土については、得るものって実はあんまりない。まして紛争になれば、経済や市民生活、文化交流は大きく影響を受ける。それだけに領土を巡る紛争は、厄介な問題だ。


話を中国に戻そう。中国は広い。デモや暴動はごく一部での出来事に過ぎないとする意見も耳にする。とはいえあの広い中国全土で報道が伝えるような常軌を逸した行動が見られれば、まさに国家の異常事態。しかも、世界的な異常事態にもつながりかねない。少なくとも事態がこれ以上悪化しないよう中国側には冷静な対応をしていただきたい。日本政府は、粛々と対応していかねばなるまい。



この件でもう1つ気になっていること。既に駐在員の帰国を決めたところもあるようですが、多国籍企業において、今回のようなリスクが発生した場合どのような対応を取っているのだろうか。あるいはリスク情報を収集し適切にスタッフに情報を提供し、必要な措置を遅滞なく取れる体制をどれだけの企業が構築しているのだろうか。今回の事態に限らず、様々な国で様々なリスクが存在する。企業の海外進出が加速化している中、どれだけの企業が、従業員の安全確保をきちんと行っているのだろうか。

就職活動の下準備のために研究室に訪れた学生さんと話しながら、海外派遣するのも結構だけれども、リスクマネジメントの体制が整っているかどうか、多国籍企業の方々はリスクマネジメントの取り組みについても、ぜひ学生さんに伝えてほしい。実は、それは大学にも言えること。少なくない大学で、海外留学を積極的に進めているが、そこらへんの対応は現地任せ、本人任せになっていないだろうか。

今回の問題、組織における海外での活動におけるリスクマネジメントについて、再点検の必要を迫っているともいえる。